「Unbounce」は、マーケティング担当者や事業責任者にとって、コンバージョン率(CVR)の最大化に欠かせないランディングページ(LP)ビルダーです。本記事では、Unbounceの基本から、LPの作成、CVRを飛躍的に高めるA/Bテストや動的置換機能まで、ステップバイステップで徹底解説します。

1. Unbounce(アンバウンス)とは「LP最適化のための強力ツール」

Unbounceは、プログラミングの知識がなくても、視覚的な操作だけで高度なランディングページを作成・公開できるクラウドサービスです。特に、「テスト」と「最適化」に強みがあり、マーケティングの効果を最大化するために設計されています。


ランディングページビルダーとしてのUnbounceの強み

Unbounceの核となるのは、高速で応答性の高いLPを誰でも簡単に作成できる機能群です。

特徴詳細
ノーコードLP作成ドラッグ&ドロップで直感的にデザイン。テンプレートも豊富。
CVR最適化機能Smart Traffic、A/Bテスト、ポップアップ、Sticky Barなどの機能で、訪問者ごとに最適な体験を提供。
高速なページ読み込みLPの速度はCVRに直結。Unbounceは高速ホスティング環境を提供。
柔軟な統合(Apps)Salesforce、HubSpot、Google Analytics、Mailchimpなど、主要なマーケティングツールとの統合(Apps)が容易。データ連携やワークフローの自動化を実現します。詳細なApps一覧はUnbounce公式Appsページで確認できます。

テンプレート例

テンプレート例

👉 Unbounceの多彩なテンプレートはこちらからご覧ください。


Unbounceの料金プラン

Unbounceの料金プランは、主に月間の訪問者数(トラフィックボリューム)、コンバージョン数、利用できる機能によって分かれています。(料金は変動する可能性があるため、必ずUnbounce公式料金ページで最新情報をご確認ください。)

プラン名月額年契約
の月額料金
主な機能接続可能な
ドメイン数
ユーザー数月間トラフィック上限
Build$99USD$74USDランディングページ作成(ドラッグ&ドロップビルダー)11名20,000
Experiment$149USD$112USDA/Bテストの実施とコンバージョン最適化23名30,000
Optimize$249USD$187USDAI最適化とインサイトによるROI向上、3ルートドメイン、ユーザー数34名50,000
AgencyLet’s talk!Let’s talk!複数チームとクライアントのキャンペーン運用商談を通じて設定される20名〜100,000

※2025/11/1時点の公式サイトの情報です

💡 ポイント: CVR最適化に必須のA/BテストやSmart Traffic機能は、Optimizeプラン以上で利用可能になることが多いです。まずは無料トライアルで機能を試してみることをおすすめします。


2. Unbounceの初期設定:アカウント開設とドメイン接続

Unbounceを使い始めるための初期設定手順を解説します。


アカウント開設

1. Unbounce公式サイトにアクセスし、「Start your free trial」から無料トライアルを開始します。

「Start your free trial」などから無料トライアルを開始

2.氏名、メールアドレス、パスワードの基本情報を入力します。

基本情報を入力

3.登録したメールアドレスに確認メールが届いたら、承認してアカウント開設完了です。


ドメイン接続設定ガイド

作成したLPを公開するためには、カスタムドメインの接続が必須です。

1.Unbounceのダッシュボード左側のナビゲーションから「Domains」を選択します。

「Domains」を選択

2.「Connect a Custom Domain」をクリックし、接続したいカスタムドメイン(例: try.example.com)を入力します。このときに設定するドメインをサブドメインで発行すると、メインドメインへの影響を無くすことができます。

「Connect a Custom Domain」をクリック
Connect a Custom Domain

3.Unbounceが提供するDNSレコード情報(CNAMEレコードなど)をコピーします。

4.ご自身が利用しているドメイン管理サービス(お名前.com、ムームードメインなど)を選択。ない場合は「Can’t find your provider?」を選択して入力。

5.ご自身が利用しているドメイン管理サービス(お名前.com、ムームードメインなど)にログインし、DNS設定画面でメモしたレコード情報を追加します。

6.NSレコードの設定をお客様側で正しく完了していれば、記載されているドメイン(例:aaa.u-sta.jp)はUnbounceに正常に接続されます。

5.DNSの反映には数時間~最大48時間かかることがあります。反映後、Unbounceダッシュボードでドメインの接続ステータスが緑色の「Working and Secure」になれば完了です。


unbounceから提供されているドメイン活用

unbounceから提供されているドメインを登録しておくと、ドメインにこだわりがない場合はLP用にもテスト用にも活用できるのでおすすめです。

unbounceから提供されているドメイン

ubpages.com
unbouncepage.com

基本的なダッシュボード操作

左側のメニューから「Pages」「Popups & Sticky Bars」から、それぞれのコンテンツ管理画面に移動できます。「Integrations(統合)」や「Domains」では、各種設定にアクセス可能です。


3. ランディングページの作り方:Smart BuilderとClassic Builder

Unbounceには、AIを活用したSmart Builderと、柔軟なカスタマイズが可能なClassic Builderの2種類があります。


Smart Builderを使用したLP構築(推奨)

Smart Builderは、AIの力を活用して、高速かつCVRの高いLPを効率的に構築するための機能です。

1.LP作成開始

ダッシュボードで「Create New」を選択し、「Try Smart Builder」を選びます。

ダッシュボードで「Create New」を選択
「Try Smart Builder」を選びます。

2.基本情報の入力

目的(例: Callback/Sales, Eventsなど)、フォームの有無(Yes/No)を選択。

目的(例: Callback/Sales, Eventsなど)、フォームの有無(Yes/No)を選択。

次に、デザイン(カラーやフォント)、コピー(ディスクリプション等)を入力。

AIがこれに基づきLPの構成案とコピーを提案します。


操作手順

セクションの追加・編集: 必要な要素(ヒーローセクション、特徴、事例、フォームなど)を簡単に追加、並び替え、削除します。

セクションの追加・編集: 必要な要素(ヒーローセクション、特徴、事例、フォームなど)を簡単に追加、並び替え、削除します。

AIコピー生成: テキストエリアを選択し、AIにコピーの生成や改善を依頼できます。(2025/11月時点では日本語未対応です。)他のChatGPTやGeminiなどの生成AIツールでコピーの案出し・最適化は可能で、実際にLPのA/Bテストでは弊社も活用しているので、unbounceのAIコピー生成機能は日本語対応していなくても特段不都合は無いと言えます。

デザイン調整: フォント、カラースキームを全体的に変更し、ブランドガイドラインに合わせます。


ウィジェット・プラグイン・Appsの紹介

Smart Builderでは、標準で用意されたウィジェットの他、Apps連携によってLPの機能を拡張できます。

カテゴリー(日本語表記)主なAppsの例
E-Commerce(eコマース / ネット通販)Checkout Page, Paypal, Shopify Buy Button, Stripe, WooCommerce Button
Tracking(トラッキング / 追跡)Facebook Pixel, Google Analytics, Google Tag Manager
Forms(フォーム)Jotform, Typeform
Media(メディア)Apple Music, Giphy, Spotify, Vimeo, Promo Video Maker, Image Carousel, Testimonial Carousel
Design Elements(デザイン要素)Animated Heading, Button Styles, Font Awesome, Styled Images
Utility(ユーティリティ / 便利ツール)Calendly, Countdown, Google Maps, Instant Messenger, Popups and Sticky Bars, Instant Quote Calculator
Social Media(ソーシャルメディア)Facebook Share, Instagram Post, Pinterest, Tik Tok

💡 テンプレ以外にも色々できる!
Smart Builderを使えば、テンプレートに依存せず、必要な機能やデザイン要素をAppsやウィジェットで自由に追加し、オリジナリティの高いLPを作成できます。


Classic Builder(個別で作成したい場合)

より細部にわたりデザインをコントロールしたい、またはカスタムJavaScript (js) やCSSを多用したい場合に適しています。要素をピクセル単位で配置できるため、デザイナーの意図を完全に反映したい場合に強力な選択肢となります。


モバイル表示崩れを防ぐための調整と確認方法

モバイルファーストの時代において、モバイル表示の最適化はCVRに不可欠です。

1. ビルダー内の表示切替: Unbounceのビルダー画面上部にあるデスクトップアイコンモバイルアイコンを切り替えます。

モバイルビュー調整: モバイルビューで各要素(画像、テキストブロックなど)を選択し、サイズや配置を個別に調整します。特にテキストが読みやすいサイズになっているか、ボタンがタップしやすいかを確認します。

確認と同期: Smart Builderは応答性が高いですが、Classic Builderでは手動での調整が必要です。モバイルビューでの変更はデスクトップビューには影響しません。

保存方法:ビルダーに入り画面右上の「Save」をクリックし、LPを保存します。緑色のポップアップが表示されると保存完了です。


公開方法:保存後、右上にある「Publish」をクリックします。


テストURLでの確認方法(テストURLの発行方法)

公開前の最終チェックとして、テストURLで実際の動作を確認します。

1.管理画面の左サイドバー「All Pages」からテストURLで確認したいページを選択。右上の三点リーダから「Change page URL」を選択。

2.「Domain Name」のプルダウンから「unbouncepage.com」を選択すると、URL Previewの部分にテスト用のURLが発行されるので、確認後、Save URLを選択。

3. ポップアップが表示されます。こちらは「ドメインを変更してもグローバルスクリプトは自動で引き継がれません。」といった内容になります。問題なければ「OK」を選択。

4. テストURL設定を完了し、公開後、表示されたURLを関係者に共有し、フォームの送信テスト、リンク切れ、モバイル表示崩れの有無などを確認します。

LPの公開方法

1.管理画面の左サイドバー「All Pages」から作成したLPを選択します。

2.LP名の横にある「Publish」ボタンをクリックします。

3. ポップアップが表示されます。各種設定(現在のURL、バリアント(Variants)、画像圧縮(Image Compression)、モバイル(Mobile))の内容が表示されるので問題なければ、「Publish Pages」ボタンをクリックします。

これで公開完了です。


4. よく使う設定や操作:CVRを劇的に改善する機能

Unbounceを真に活用するために、CVR最適化のための重要な機能を紹介します。


A/Bテストとは

A/Bテストは、異なるパターンのLPを比較し、最もコンバージョン率の高いデザインやコピーを見つけるためのプロセスです。


Smart Trafficとは

Smart Trafficは、UnbounceのAI駆動型最適化機能です。

  • 訪問者の属性、行動、過去のデータに基づいて、最もコンバージョンする可能性が高いLPのバリアント(テストパターン)を自動で判別し、表示します。
  • 従来のA/Bテストよりも早く、より多くのCVR改善を実現できる点が最大のメリットです。
  • Optimizeプラン以上で利用可能です。

A/Bテストの設定方法

  1. LPのダッシュボードで、「A/B Test」または「Variants」セクションに進みます。
  2. 既存のLP(オリジナル)を複製して**新しいバリアント(テストパターン)**を作成します。(例: Variant A, Variant B)
  3. それぞれのバリアントで、ヘッドライン、画像、CTAボタンなど、テストしたい要素を変更します。
  4. トラフィックの割り当てを設定します。(例: Variant Aに50%、Variant Bに50%)
  5. テスト期間目標を設定し、テストを開始します。Smart Trafficを使用する場合は、設定に従ってAIが自動でトラフィックを割り当てます。

A/Bテストのデバッグ・テスト共有方法

テストパターンの配信比率を0%とし、URLの末尾に以下の内容を加えて確認可能
※[a-z]の箇所には各パターンに振られているアルファベットを挿入

page url/[a-z].html

ポップアップ・Sticky Bar

LPからの離脱を防いだり、重要なメッセージを強調したりするために使用します。

  • ポップアップ(Popups): ユーザーがページを離脱しようとした際(Exit Intent)や、一定時間経過後など、特定のトリガーで画面全体に表示されるウィンドウ。
  • Sticky Bar: ページをスクロールしても常に画面の上下いずれかに固定表示されるバー。緊急性の高い情報や、再度のCTAを提示するのに効果的です。

5. おすすめの使い方:コンバージョンを加速させる動的置換機能

Unbounceの最先端の機能の一つが、訪問者ごとにLPの内容をパーソナライズする機能です。

パラメータごとのテキスト・画像の出し分け(動的置換機能:Dynamic Text Replacement)

動的テキスト置換(Dynamic Text Replacement: DTR)機能は、LPへの流入元URLに含まれるパラメータ(キーワードなど)に応じて、LP上の特定のテキストや画像を自動的に置き換える機能です。

利用シーン効果
リスティング広告広告の検索キーワード(例: unbounce 使い方)をLPのヘッドラインに表示。広告とLPの一貫性が高まり、ユーザーの期待に応え、CVRが向上。
メールマーケティングメールに記載されたユーザー名(例: ?name=田中)をLPの挨拶文に表示。パーソナライズにより、親近感とエンゲージメントが向上。

設定方法(テキストの場合)

1.Unbounceビルダーで、動的に変更したいテキストを選択し、「DTR」アイコンを選択します。

2.ポップアップが表示されるので、説明に沿って内容を入力してください。

  • URL Parameter(必須): テキストを差し替えるために使用するURLパラメータ名を指定します。
    • : keyword
    • (例: 広告リンクのURLの末尾が ?keyword=〇〇 となっている場合、この〇〇の部分のテキストがLPに表示されます。)
  • Default Text(必須): URLパラメータが指定されていない場合、または空白の場合に代わりに表示するデフォルトのテキストを設定します。
    • : 専門家による無料相談
  • Select Text Style: 差し替えるテキストのスタイル(フォント、サイズ、色など)を選択します。

💡 Dynamic Text Replacement (DTR) 動作例

DTRの設定内容ユーザーのアクセスURLLP上に表示されるテキスト
URL Parameter: keyword
Default Text: 専門家による無料相談
[ドメイン]?keyword=**SEO対策**SEO対策
URL Parameter: keyword
Default Text: 専門家による無料相談
[ドメイン]?keyword=**ウェブデザイン**ウェブデザイン
URL Parameter: keyword
Default Text: 専門家による無料相談
[ドメイン] (パラメータなし)専門家による無料相談

設定を終えたら、「Save Dynamic Text」を選択して保存します。

この機能を使えば、複数の広告グループやキャンペーンから流入する訪問者に対し、個々に最適化されたLPを1つのページで実現でき、管理工数を大幅に削減できます。

6. Unbounceの割引特典

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