本記事は、私がビジネスの場で成果を上げていくために実践していた目標設定やマネジメント・育成の考え方について、最近勤しんでいるダイエット(ボクシング)での例も交えてまとめております。主に以下の方を対象としておりますが、読んでくださる方が前へ動き出すきっかけの一つになれれば幸いです。
- 20代~30代前半でくすぶっているビジネスマン
- 育成の壁にぶつかっているマネージャー/リーダー
- 子どもへの教育や接し方に悩んでいるパパ
起点はダイエットですが、この記事からは話はボクシングに変わってしまいます。前回の記事でなぜそうなったのか、動き出す際の動機と目標の整理についてまとめておりますので、気になる方は以下の記事をご確認ください。
短期~中期目標設定
前回の記事で目標と時間軸を「日本チャンピオン」「3年後」に置きました。
わくわくしてくるので、ここでもうすでに動き出したくなるかもしれませんが、もう少し事前の整理に時間を割きましょう。目標は長期、中期、短期等いくつかに分解しておくと、走る筋道が明確になり、脱線しにくくなります。
ですので、ここを分解します。
3年後に日本一になることを目標に置いた、ちょっと変わった素人・中年・おなかも出てきているおじさんです。運動をまともにやっていたのは、高校生までなので15年ほどガチの運動から遠ざかっています。ですので、初動の階段は1ヶ月、3ヶ月と細かく刻みました。また、情報発信は二の次(考動した過程や結果)なので、一旦考えるのは辞めました。下記がざっくり引いてみたロードマップです。改めてみると異常にアグレッシブ。。
1ヶ月 | ・6日/週ロードワーク ・6日/週ジムでトレーニング |
3ヶ月後 | ・体重-9キロ(3キロ/月) ・8キロを5分/キロ以内で走る |
1年後 | ・プロテスト合格 |
2年後 | ・新人王 |
3年後 | ・日本チャンピオン |
ちなみに、今この時点でちょうどボクシングを始めて一年経ちますが、まだプロテストは受けられていません。(未達なので、ロードマップも引き直しています)
ジムからプロテストの承認を得るまでに3段階階段があるのですが、諸事情あり、その一段目からも落ちてしまっています。。現在、一般のフィットネス会員と同じステータスなので昇るしかありません笑。
時間確保の苦戦、上達しない自分、ほぼ同時期に入った若者は先にプロになる、ケガ(謎の背中痛に始まり、持病の腰痛再発、肉離れ、肋骨骨折2回等)、心ない言葉などなど、、やめようと思うタイミングは多々ありました。目標に向かって進む過程の葛藤、選択、行動については、まさにビジネスの場とリンクするものがあり、私自身気づかされることも多くあったため、目標を再設定し、今も走り続けています。
この過程の詳細については、また別途まとめていければと思いますので、次のKPIツリーの作成に移ります。
KPIツリーの作成(マイクロKPIの設定)
最終目標となる地点(KGI)、短期~中期の目標を決めたら次はそれを達成するためのKPIツリーを作成していきます。「売上を上げろ」と言われても何をどうすればいいのかわからなければ、起こした行動が売上に影響を及ぼすかもわからないため、なかなか成果に結びつかないことが多いと思います。成果がでるケースも稀にありますが、それはメンバーの筋がいいか、たまたま当たったのかのいずれかではないかと思います。これでは再現性がなく、継続的に成果を上げて成長し続けることは難しくなります。
頑張ってるのに成果がでないメンバーはどんどん疲弊していき、不平不満が貯まり本来の力を発揮できなくなっていく、そして退職して退職先でイキイキと働いている、、、なんて話も身近でもよく見聞きします。
この無駄を解消し、より効果的にKGIを上げていくための整理に使われるのがこのKPIツリーになります。
ビジネスの現場では、以下のような形で設計されることが多いのではないかと思います。
- 売上をKGIとして目標設定をする
- その売上を構成する要素(訪問者数、購入率、注文単価等)を分解し、それぞれに対して目標設定をする
- 各KPIに紐づく要素を分解し、KPI達成のために足元で追う指標を設定する
上図のようにKGIを構成する要素を分解、そしてさらにそれを構成する要素を分解します。そして数値化することで穴(課題)を見つけ、より売上への影響度の高いところ(テコの作用が大きいところ)に注力して施策を講じていくことで、短期間で大きな成果につなげることも可能となります。
ボクシングに置き換えたKPIツリーの作成
これをボクシングに置き換えて考えてみます。
上記のように分解すると抑えるべき要素が整理できてきます。そして、それぞれを数値化(目標値化)したうえで、その数値を追いかけて個を磨いていく実行プロセスに移ります。成果を出す(勝つ)ために、このように分解された要素のレベルを上げて個を磨いていくのは、ゲームと全く同じではないでしょうか。(ゲームと思えばできそうな気がしませんか?笑)
ゲームでは「あのボスを倒すためには、このスキルをこれくらい伸ばして、武器はこんなのを揃えて…」などと、自分なりに分析をして勝つための戦略を練り、個を様々な形に磨いていくと思います。その過程で何度も失敗をすると思いますが、ゲームが好きな人は、めげずに考えて実践し続けます。このボクシングも上記で触れたビジネスも基本的には同じように考え、行動していけば勝つための活路を見出していくことができると考えています。
ゲームが“好きな人は”と書きましたが、ゲームは好きだから目標達成に向けたよいPDCAサイクルが生まれます。このよいPDCAを成り立たせる前提には、動機と目標への腹落ちが重要になります。動機として“好きだから”に勝るものはないですが、ことビジネスにおいて、本当に好きなことを選択し、趣味の延長のようにできている人は一部だと思います。「好きでもないこんなことをなんでやらないといけないんだ」と思っている人にこのKPIツリーに則って行動させようとしても全く成果にはつながりません。前の記事で触れたようにその人の動機(なぜやるのか)や目標を整理し、腹落ちした状態をつくった上で、こうしたフレームワークのレールに乗せることが大切なのではないかと思います。
人を動かすKPI設計とアクションプラン
中期~短期目線も含めていつまでにどこまで登る必要があるの目安が見えてきました。
そして、KPIツリーの作成により、その地点まで登るために、どのように自分を磨いていく必要があるのかも見えました。次は、何を、いつ、どこで、どれくらいやるのかを具体化していき、アクション計画を立てるフェーズになります。組織、及び個人の強い推進力をつくるために、KPI設計、アクションプランの策定時に留意しておくべきポイントについて、次の記事で紹介させていただきます。